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問い:本当の愛とは何ですか?

答え:それは慈悲(じひ)の心です。

慈悲とは、人が苦しんでいる時に、その人の心に寄り添って苦しみを和らげることです。そしてもし可能なら、苦しみの原因を取り除くことです。自分の話題にすり替えたりせず、相手の問題に入っていく優しさ(関心)と辛抱が必要です。「あなたの苦しみは苦しみではない。私はもっと苦しい経験をした」などと言って自慢気に自分の経験を話すべきではありません。心に響くどころか、その人のエゴに付き合わされて嫌気を覚えることになるのです。もし目の前に苦しんでいる人がいたら、「それは辛いですね。さぞ苦しかったでしょう」と言えばいいのです。あなたに余裕があるなら「私にできることがありますか」と言ってください。たとえ無力でも、その優しさ(関心を寄せてくれたこと)に救われるのです。そして、お金でも物でも、あなたの財産は惜しみなく分け与えてください。それが無理なら、優しい言葉や笑顔、知識や智慧でもいいのです。そうやって相手の苦しみを和らげてください。これが本当の愛です。「与えるばかりでは自分が損をする」という考えは捨ててください。仏さまもイエス様も「惜しみなく人に与える者は、自分が与えた以上のものを人から得る」とおっしゃっています。損をするどころか、一番得をすることになるのです。お二人のお言葉を信じることです。

私たちは「私を理解してほしい。私に優しくしてほしい。私を幸せにしてほしい。私のそばにいてほしい」という具合に、いつでも「私」が中心となって、「ほしい」と叫んでいます。これらの叫び声を上手に飾って「愛」と言っていることが多いのです。私たちは、いつでも何かを「得ること」に必死になっています。本当の愛とはほど遠い、まったく反対のことをしているのです。

正雲寺副住職 無聖(むしょう)
http://shounji.or.jp