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問い:心のぶつかり合いに悩んでいます。

答え:人は人。あなたはあなたの花を咲かせてください。

嫌いな人に向かって「その性格を変えてください」と言っても、相手が受け入れることはありません。なぜなら、たとえあなたが嫌っていても、相手は自分の性格を愛しているからです。その上、あなたの言葉は「私は自分の性格を変えるつもりはありません。しかしあなたは性格を変えてください。私の気に入るように」と宣言しているようなものだからです。人はあなたとは全く違う考え方を持っているものです。それなのに、あなたは自分の考え方を標準だと思い込んで、そこに当てはめようとします。それができないと知ると、腹を立てます。程度の差こそあれ、これはヒトラーがユダヤ人にしたことと根本的には同じです。

「あの人と私とは違う。違って当たり前」と、いつも心に言い聞かせてください。それを繰り返している内に、嫌いな人の存在はあなたの心の中で薄く弱くなっていきます。あなたは感情の束縛から自由になり、小さなことに目くじらを立てなくなります。もし相手が本当に嫌な性格の人だとしても、困るのは本人です。あなたとは関係ありません。嫌ったり憎んだり、結局はあなたが相手に支配されているということです。「人は人、私は私」と思えた瞬間から、相手の支配から抜け出て自由になります。この自由があなたの心を穏やかにしてくれます。今まで嫌っていた人を優しく包むことさえできるようになるのです。心の力は偉大です。心のあり方一つが、あなたを独裁者にも聖人にも変えます。

自分と人との違いをはっきり認めることができれば、人の長所に嫉妬したり、人の短所に腹を立てることはなくなります。そのように比較していること自体ばかばかしく思えてくるものです。その時間を「私は私。私なりの花を咲かせたい」と考えることに使いましょう。花を咲かせるとは、事業を成功させたり出世することではありません。それは、あなたが生きている意味、つまりあなたが誰かに喜びを与え、あなたがいるおかげで誰かが幸せな気持ちになると、証明することです。

人があなたに挨拶をしなくても、あなたは挨拶をしてください。人が険しい表情をしていても、あなたはほほえんでください。実際、挨拶をしない人ほど挨拶されるのを望んでいます。険しい表情の人ほどほほえみを望んでいるのです。挨拶もほほえみも、かたくなな心をやわらかくし、幸せな気持ちにさせてくれます。しかし、分かっていても、そのような人には近づきたくないというのが本音でしょう。「したくないけれど、しよう」という気持ちが尊いのです。「私なりの花を咲かせる」とは、このような努力を言うのです。

正雲寺副住職 無聖(むしょう)
http://shounji.or.jp