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問い:幸せを感じられません。

答え:それは人を幸せにしていないからです。

努力なしに幸せになることはありません。では、どんな努力をすればいいのでしょうか。一生懸命に働いて地位やお金を手に入れることでしょうか。確かに一時的には喜びを得られるでしょう。しかし同時にそれらを失う不安も手に入れることになります。「いつかは失うかもしれない」という不安と隣り合わせの幸せは、本当の幸せとは言えません。不安や恐怖がなく、いつも平穏な心でいられること。これが本当の幸せです。そして本当の幸せを得る方法は一つしかありません。仏教では次のように教えています。

この世のいかなる幸せも
すべて人の幸せを願うことから生じる。
この世のいかなる苦しみも
すべて自分の幸せを願うことから生じる。

この法則は真理です。異義を唱えることはできません。人のためにと思ったことが、かえって自分の喜びになったというのは誰でも経験があるでしょう。多くの人がボランティア活動に夢中になるのもこのためです。「愛する人を幸せにしたい。そしてその人が幸せになってくれれば自分も嬉しい」。こんな気持ちは誰にもあります。無意識にこの法則を実践しているのです。実践して分かっているのに長く続かないのです。
今あなたが幸せを感じられないのは、あなたが自分だけの喜びや楽しみを求めすぎている証拠です。利己的な感情を抑えて、どんな小さなことでも構いませんから、人が喜ぶことを実践してください。笑顔を見せたり、優しい言葉をかけたり、席を譲ったり、荷物を持ってあげたりです。これが幸せになるための努力です。「幸せを感じられない」と思った時は、あなたが変わる時です。本当の幸せを獲得する最大のチャンスと言えるでしょう。

正雲寺副住職 無聖(むしょう)
http://shounji.or.jp

『修証義』 第2節

【解説】
「しゅしょうぎ」と読みます。現在の曹洞宗を開かれた道元(どうげん:1200-1253)禅師は、ご生涯を通して『正法眼蔵(しょうぼうげんぞう)』を著わされました。この『正法眼蔵』から文言を抜き出し、明治中期に編纂されたのが『修証義』です。仏教の教えを全31節にまとめて、やさしく解説しています。

皆さまに仏教とのご縁を深めていただきたいと願い、古文形の『修証義』を現代語に翻訳しました。大学の卒業論文で初めて試みて以来、この作業はわたくしのライフワークになりました。年齢を重ね、悟境を深めるにつれ、訳文は成熟したものとなっていくでしょうが、裏を返せば、若気の至りで稚拙な部分も多いということです。わたくしの裏も表もない等身大の『修証義』としてご覧いただければ幸いに存じます。合掌

正雲寺副住職 無聖(むしょう)
http://shounji.or.jp

【第2節 現代語訳】
人間として生まれることは、大変に幸運なことです。地獄や餓鬼、畜生や修羅の世界に生まれていても不思議ではなかったのですから。その上、今こうして仏法に出逢えたというのは、人間の中でも極めてまれな幸運と言えるでしょう。ご先祖様が積み重ねてきた善行の結果を私たちが幸運として授かっているのです。私たちは輪廻転生という形で、何度も何度も生まれ変わり、苦しみの多い人生を懲りずに繰り返しています。しかし今このような幸運にあるあなたの人生は、これまで繰り返されてきた人生の中で最も善く、最も優れたものと言えます。せっかく授かった幸運なのですから、自分の命を大切にし、有効に使って下さい。幻のような虚しいことに時間を浪費しないで下さい。

問い:私に生きる価値がありますか?

答え:あります。

さらに言えば、生きる価値は、あなたが決めることではありません。あなたの思いに関係なく、あなたがどのような人であれ、生きる価値はすでに決まっています。「真理」という言葉の意味をご存じですか。永遠に変わることなく、消えて無くなることもなく、あなたの思いに関係なく存在するもの。それは現象であったり、法則であったりします。例えば、人が生まれること、老いること、病気になること、死ぬことがそうです。どれも永遠に変わらず、あなたの思いとは無関係に存在する現象です。これが真理です。また、法則には次のようなものがあります。それは「すべての命は孤立していない。すべての命はつながり、互いに依存し合っている」です。

言い換えると「あなたは決して一人ではない。それが誰かは分からないけれど、あなたは確かに誰かに支えられて生きている。そして、やはり誰かは分からないけれど、あなたは確かに誰かを支えている」ということです。つまり、あなたが生きているおかげで、別の命が生きていられるのです。これがあなたの生きる価値です。これはあなたの思いとは関係ありません。真理によってすでに決まっていることです。人の力で真理を変えることはできません。あなたはただ真理のとおりに生きればよいのです。真理に抵抗するほど愚かなことはありません。一方で、あなたの思いどおりになることもあります。同じ「生きる」にしても、善く生きるか、悪く生きるかです。あなたが善く生きれば、別の命も善く生きられます。しかしもしあなたが悪く生きれば、別の命も悪く生きることになるのです。

「生きる価値があるか」などと思い悩むのは止めましょう。すでに答えは出ているのですから。それよりも、あなたの生きる価値をどうやって高めていくかです。あなたの可能性は無限です。自分で自分を否定しない限り、誰も否定することはできません。今からは「善く生きる」ことを考えましょう。困ったら私たちに連絡してください。一緒に考えましょう。

正雲寺副住職 無聖(むしょう)
http://shounji.or.jp

『修証義』 第1節

【解説】
「しゅしょうぎ」と読みます。現在の曹洞宗を開かれた道元(どうげん:1200-1253)禅師は、ご生涯を通して『正法眼蔵(しょうぼうげんぞう)』を著わされました。この『正法眼蔵』から文言を抜き出し、明治中期に編纂されたのが『修証義』です。全31節にまとめられ、仏教の教えを分かりやすく解説しています。

皆さまに仏教とのご縁を深めていただきたいと願い、古文形の『修証義』を現代語に翻訳しました。大学の卒業論文で初めて試みて以来、この作業はわたくしのライフワークになりました。年齢を重ね、悟境を深めるにつれ、訳文は成熟したものとなっていくでしょうが、裏を返せば、若気の至りで稚拙な部分も多いということです。わたくしの裏も表もない等身大の『修証義』としてご覧いただければ幸いに存じます。合掌

正雲寺副住職 無聖(むしょう)
http://shounji.or.jp

【第1節 現代語訳】
人生の苦しみの原因を明らかにして、その原因を断ち切ることが仏道修行の一番の目的です。そして仏法こそが苦しみの原因を明らかにし、それを断ち切ることができるのです。仏法が説く真理は、どこか遠くにあるのではありません。目の前の苦しい現実の中にこそあるのです。あなたがそれを見つけることができたら、今の人生の他に別の楽しい人生などはないということが分かるでしょう。現実逃避して、占いに頼ったり、来世での往生を願う必要はありません。今この瞬間を苦しみから平安の境地に転換するのです。人生を悲観して、極楽浄土に往生することを願ってはいけません。そもそも一方を嫌い、他方を好むというような選り好みする心があるから苦しみが増すのです。選り好みする心を捨て去った時に本当の心の平安が訪れます。仏法の中で最も大切な教えです。自分自身の問題として、よく考えてください。

センちゃん

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センちゃんは会津正雲寺の看板犬です。境内で迷っている人を見ると道案内をしてくれます。泣いている人を見ると、そばに近づいてお座りしてじっと見上げています。「センちゃんに慰められました」と言う人は結構多いのです。賢くて、優しいセンちゃんです。
http://shounji.or.jp